垂木長さ・屋根勾配計算

垂木長さ・屋根勾配計算

垂木の有効実長、屋根勾配、棟木控除、軒の出(オーバーハング)、垂直切断角、バードマウス(欠き込み)受け幅を精密算出。木造小屋組やDIYに役立つ加工図表示付きの無料計算ツールです。

設計プリセット
設計条件・入力パラメータ
単位立ち上がり(ライズ)4:12
緩勾配屋根標準勾配急勾配安全歩行限界勾配

建物の外壁桁芯から反対側桁芯までの全幅(スパン)を入力します(片流れ屋根の場合は片側全幅)。

ft
in
棟木(棟板)の厚みを入力します。左右の垂木交点から棟木厚の半分(1/2)が自動控除されます。
外壁面(軒桁外端)から軒先先端までの水平突き出し長さを入力します。
軒桁(受け材・敷桁)の幅を入力します(例: 2×4材の約89mm、105mm角、120mm角など)。
軒桁と接触する水平受け面(シートカット)の長さです。十分な鉛直荷重支持面積を確保してください。
IRC R802.4.5
ft
小屋組み構造図
Span Exceeds Prescriptive Limit4:12 (18.43°)
壁壁Tie: 7'-6 3/16"垂木芯線(基準線): 12'-7"垂直立ち上がり(ライズ): 3'-11 3/4"スパン: 24'-0"実水平長: 11'-11 1/4"垂直切り(プラムカット): 71.6°軒の出: 16"
垂木理論長12'-7"151.00" 小数
垂木材総延長13'-11 1/16"軒の出や切り欠き加工代を含む、実際に手配・加工する垂木材の全長(実長)です。
推奨木材規格14' 標準4267.2 mm 規格木材
垂直切り角度71.6°棟木側および軒先側の垂直切断(プラムカット)角度です。屋根勾配から自動計算されます。
水平切り角度18.4°軒桁へ水平に載せるための切り欠き(シートカット)寸法です。水平墨付けの基準線となります。
屋根総立ち上がり3'-11 3/4"敷桁(壁天端)から棟木頂部までの屋根の総立ち上がり垂直全高です。
垂木理論長12'-7"
垂木材総延長13'-11 1/16"
推奨木材規格14' 定尺材
垂直切り角度71.6°
屋根総立ち上がり3'-11 3/4"
IRC基準判定IRC基準適合

【免責事項】本ツールの算出値はDIY木工や概算積算の参考用です。実際の建築確認申請や構造耐力(耐積雪・耐風圧)の照査にあたっては、建築基準法に基づき建築士等の専門家へご確認ください。

技術リファレンス・アーキテクチャガイド

屋根勾配・垂木計算ガイド — 技術リファレンス

一般垂木の長さ、屋根勾配、垂直切り(プラムカット)、棟木控除、バードマウス(鳥の口・欠込み座面)、軒の出(オーバーハング)を高精度に算出。木造・2×4工法の屋根墨付けと加工寸法を網羅した大工・DIY向け決定版ガイドです。

屋根勾配・垂木計算ガイド — 技術リファレンス — クライアントサイド完全ローカル実行アーキテクチャ図
屋根勾配・垂木計算ガイド — 技術リファレンス — クライアントサイド完全ローカル実行アーキテクチャ図

主要パラメータと設定項目

屋根勾配(勾配比率 / 傾斜角度)ratio_or_degrees

水平距離(ラン)に対する垂直立ち上がり高さ(ライズ)の比率または傾斜角度です(例: 4:12勾配 / 3寸3分相当 = 18.43°、6:12勾配 / 5寸相当 = 26.57°、8:12勾配 / 6寸7分相当 = 33.69°、12:12勾配 / 10寸・矩勾配 = 45.00°)。雨水の排水性、積雪の滑落性能、および屋根にかかる鉛直・水平荷重の分散に直接影響します。

初期値: 4:12勾配(18.43° / 約3寸3分勾配)
建物スパン(全幅)と実ラン(有効水平長)length_measurement

スパンは外壁の軒桁(頭つなぎ・天端プレート)間の外々全幅寸法です。理論上の半スパンは「スパン ÷ 2」となります。実ラン(有効水平長)は、半スパンから棟木(棟板)厚さの半分を差し引いて算出します:実ラン = (スパン ÷ 2) - (棟木厚 ÷ 2)。

初期値: スパン 7,315 mm(24 ft) / 実ラン 3,639 mm(11 ft 11-1/4 in)
棟木厚控除(リッジボード控除)timber_dimension

垂木頭部の垂直墨(プラムライン)に対して直角方向に差し引く控除寸法です。標準的な2×材(実厚38 mm / 1.5インチ)の棟木の場合、左右それぞれの垂木頭部頂点から半厚の19 mm(0.75インチ)を控除します。構造用集成材(LVLやグルーラム梁)を用いる場合は、その実測厚さの半分(例: 44.5 mm / 1.75インチなど)を控除します。

初期値: 棟木厚 38 mm(垂木1本あたり19 mm控除)
バードマウス加工(受面・ヒール切り欠き)framing_notch_geometry

外壁の頭つなぎ(軒桁天端)に載せる三角形の切り欠き加工です。水平受面(シートカット)は下地材との接触受け面(国際住宅規準IRC R802.7により最低38 mm / 1.5インチ以上を規定)となります。垂直面(ヒールカット)は鉛直の立ち上がり面です。IRC R802.7.1.1規準に基づき、垂直切り込み深さは垂木成(せい・全幅)の25%(D/4)を超えてはなりません。

初期値: 受面幅 89 mm(3.5インチ / 2×4上枠材基準)
プレート上有効高(HAP / バードマウス立ち上がり)vertical_height

壁上枠の外側上角(バードマウスのヒール点)から垂木の上端面まで真上に測った垂直寸法です。壁の微小な不陸や軒の出があっても、すべての垂木上端面を同一平面に揃えて屋根面の歪みを防ぐための極めて重要な基準寸法となります。

初期値: 108 mm(4.25インチ / 2×6材使用時)
軒の出水平長(オーバーハング)と鼻隠し代eave_projection

垂木の先端(垂木尾)が外壁下地合板から外側へ突き出る水平距離です。垂木尾の斜辺実長は屋根勾配係数に乗じて算出され、下地鼻隠し板(ファシアボード)の厚み分を先端から差し引いて墨付けします。

初期値: 水平出幅 406 mm(16.0インチ)

現場のベストプラクティス・実践Tips

棟木の全幅厚さを垂木1本から差し引かない

建て方初心者が最も犯しやすいミスは、垂木の頭部切断時に棟木の全厚38 mm(1.5インチ)を丸ごと引いてしまうことです。棟木は左右両側から対向する垂木に挟まれる中心に位置するため、各垂木から減寸するのは棟木厚の「半分」(2×標準材なら19 mm / 0.75インチ)のみです。これは垂直墨(プラムカット線)に対して直角方向に測定します。

建築規準の25%欠込み制限でせん断破壊を確実に防止

国際住宅基準(IRC)R802.7.1.1項の規定により、垂木端部のバードマウス欠込み深さは材成(奥行き寸法)の4分の1(D/4)を超えてはなりません。例えば2×6材(実成140 mm / 5.5インチ)の場合、許容される垂直ヒールカット深さは最大35 mm(1.375インチ)です。これより深く切り欠くと、支点部の水平せん断強度が著しく低下し、構造検査の不合格や屋根たわみの原因となります。

木材の外縁ではなく必ず「芯基準線(ワークライン)」で計測する

理論上の垂木長さは、棟木の垂直墨からバードマウスのヒール点を通る基準線(ワークライン)に沿って計算されています。部材の下端縁に沿って直接メジャー(巻尺)を当てて測ると、切り欠きの幾何形状によって実長が数センチから数十ミリ狂う原因になります。

HAP寸法を統一して屋根面の不陸(たわみ・凸凹)を防ぐ

製材時の寸法公差により木材の成(高さ)にわずかな個体差(例: 137 mm〜140 mm)がある場合でも、必ず「垂木の上端面」から下向きに測ってHAP(プレート上有効高)を一定に揃えて墨付けしてください。HAPが垂木ごとにばらつくと、野地板(合板)を張った際に屋根面に波打ちや段差が生じます。

よくある落とし穴とトラブルシューティング

⚠️バードマウスの切り込み深さが垂木材成の1/4を超えてしまう(規準警告)。

受け面(シートカット)の幅を詰める(例: 添え木受材を用いて140 mmから89 mmに縮小)、垂木サイズをワンランク上げる(例: 2×6から2×8へ変更)、または屋根勾配の角度を急にする設計変更を行います。

⚠️垂木頂点の合わせ目が棟木に対して高すぎる、または隙間が生じる。

棟木の控除厚を「垂直墨に対して直角」に測ったか、それとも「水平」に測ったかを確認してください。控除は、垂直線に直角に棟木半厚を差し引くか、あるいは垂木芯線に沿って「棟木半厚 × sec(傾斜角)」で正しく控除する必要があります。

⚠️長い屋根スパンで差し金(曲尺)の歩進墨付けによる累積誤差が発生する。

差し金で目盛りを1尺(1ステップ)ずつ送って墨付けを繰り返すのは避けてください。本計算ツールで算出した数学的な理論斜辺長を用いて、まず「親木(マスターパターン垂木)」を1本正確に加工します。建物の両端で仮合わせを行い、問題がないことを確認してから本番の垂木を型取り(写し墨)してください。

⚠️軒先の垂木尾が下がりすぎ、窓のまぐさ(開口部上枠)に干渉する。

HAP寸法と軒先先端の切断形状を再確認してください。垂直切りの垂木尾は、直角切りに比べて下端が低くなります。垂直カットと水平軒天受けを組み合わせた「ダブルカット(二番切り)」に変更するか、軒の出の水平長を短縮して調整します。

よくある質問 (FAQ)

屋根勾配と実ランから垂木の長さを計算する方法は?▼

垂木の斜辺長は、実ラン(有効水平長)に勾配係数を掛けて求めます:斜辺長 = 実ラン × √(1 + (勾配比率)^2)。例えば、水平ランが3,658 mm(12フィート)で4:12勾配(約3寸3分勾配 / 4÷12)の場合、勾配係数は √(1 + (4/12)^2) ≒ 1.0541 となります。基準線の長さ = 3,658 mm × 1.0541 ≒ 3,856 mm(12フィート7-13/16インチ)です。ここへ軒の出実長を加算し、棟木半厚を差し引いて最終的な加工長を決定します。

棟木(リッジボード)の厚みに対して垂木を何ミリ差し引くべきですか?▼

棟木の実測厚さの「ちょうど半分」を控除します。例えば、呼び寸法2×材の一般的な棟木(実厚38 mm / 1.5インチ)の場合、差し引く寸法は19 mm(3/4インチ / 0.75インチ)です。理論上の頂点垂直墨から水平方向に19 mm戻すか、または垂直カット面に対して直角方向に19 mm測って本墨を入れます。

建築規準(IRC)におけるバードマウス切り欠きの最大許容深さはどのくらいですか?▼

国際住宅基準(IRC)R802.7.1.1項に基づき、垂木端部の切り欠き深さは実寸材成(梁せい)の4分の1(1/4・25%)を超えてはなりません。2×4材(成89 mm / 3.5インチ)では最大22 mm(0.875インチ)、2×6材(成140 mm / 5.5インチ)では最大35 mm(1.375インチ)、2×8材(成184 mm / 7.25インチ)では最大46 mm(1.813インチ)が限界です。また、下端の受面(シートカット)は壁上枠に対して最低38 mm(1.5インチ)以上の有効接触幅を確保する必要があります。

屋根スパン、実ラン(水平投影長)、垂木長さの違いは何ですか?▼

屋根スパンは建物の外壁桁外端から反対側の外端までの「建物全幅」を指します。屋根ラン(実ラン)は、対称切妻屋根における半スパン(スパンの半分)から棟木の半厚を引いた「有効水平距離」です。垂木長さは、実ランを底辺、屋根の立ち上がり(ライズ)を対辺とする直角三角形の「斜辺長」であり、棟木接合面から外壁上枠のバードマウス位置までを結ぶ寸法を指します。

任意の屋根勾配における垂直切り(プラムカット)と水平受面(シートカット)の角度の求め方は?▼

垂直切り(棟木側および軒先の鉛直面)のカット角度は「90° - arctan(ライズ / ラン)」で求められます。例えば6:12勾配(5寸勾配相当)の場合、垂直切り角度は 90° - arctan(6/12) = 90° - 26.57° = 木材縁から63.43°(鉛直基準から26.57°傾斜)となります。一方、水平受面(シートカット)の切断角度は勾配角そのものであり、「arctan(ライズ / ラン) = 26.57°」となります。

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